金融商品は極めて多様化し、年金や相続、不動産といった制度も非常に複雑な日本社会。
にもかかわらず毎年必ず新しい金融商品が登場したり、制度が新設・改正されたりと、正直わけがわからない状態になっています。
ですが、こういった情報は必ず掴んでおき、知識を総合的に幅広く身につけておかないと、本当にお客さんのためになる金融商品の提案や相談に対する提案が一切できません。
それどころか、誤った情報や古い情報をお客さんに与えてしまえば、お客さんに損害を与えてしまい、賠償や顧客離れにつながる危険性もあります。
そういったことを防ぐために、銀行員(FP、保険会社員)は「FP3級」資格試験を最低限取得しておかなければなりません。
今回は「ファイナンシャル・プランニング技能検定3級(FP3級)」の試験概要(内容)や試験日程について解説し、次の記事にて難易度・勉強時間・合格率、そしておすすめの勉強法について解説していきます。

目次
FP3級ってどんな試験なの?
FP3級は、きんざい(一般社団法人 金融財政事情研究会)と日本FP協会が実施する試験であり、国家資格の1つでもあります。
FP(ファイナンシャルプランナー)は、自分で事務所を構えたり、いち銀行員、いち保険会社員としてお客さんの「お金・資産」に関する幅広いジャンルの相談を聞き、それに対する説明や提案(金融商品の購入、年金制度に関する説明、適切な相続対策などのアドバイス)を行う必要があります。
そのために、お金に関する非常に幅広い知識を持っていなければなりません。
そこで、FPとしてきちんとした知識をもち、堂々と「FP」を名乗るための第一歩として、FP3級の試験・資格が儲けられているのです。
FP自体は、このFP資格を持っていなくてもなることはできます。しかし、「ファイナンシャル・プランナー技能士」の正式な肩書を名乗ることはできません。よって、このFP資格を取得することで、「知識・肩書がある」FPになることができるのです。
またFP3級は、ファイナンシャルプランナーや銀行員、保険会社員はもちろん、お金の一般常識を身につけ、マネーリテラシー(マネラシー)を身に着けたいと思っている一般の人や、学生、主婦・主夫などもたくさん取得しています。
またFPは、金融・保険業界でかなり高評価を受ける資格です。金融業界・保険業界の会社に就職したいと考えている就活生は早めにFP2級・3級に合格しておくべきでしょう。

FP3級ってどんな問題が出題されるの?
ざっくり言えば、「お金」に関する一般常識レベルの問題が出題されます。
学科(きんざい・日本FP協会共通)
- ライフプランニングと資金計画(年金系)
- リスク管理(保険系)
- 金融資産運用(銀行・金融系)
- タックスプランニング(税金系)
- 不動産
- 相続・事業承継
こういった科目から、マークシート問題(3択または○✕)が全60問出題されます。
きんざいで申し込んでも、日本FP協会で申し込んでも、試験内容は全く一緒です。
実技
個人資産相談業務(きんざい)
- 関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング
- 個人顧客の問題点の把握
- 問題解決策の検討・分析
銀行員・金融機関職員が受験すべき実技試験です。
- 年金・預貯金(投資)などに関するお客さんの相談をベースとした実例問題
- ファイナンシャル・プランナーとしての倫理観をベースとした実例問題
こういった金融よりの大問が5問出題されます。記述式です。
保険顧客資産相談業務(きんざい)
- 関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング
- 保険顧客の問題点の把握
- 問題解決策の検討・分析
保険会社職員が受験すべき実技試験です。
- 年金・年金などに関するお客さんの相談をベースとした実例問題
- ファイナンシャル・プランナーとしての倫理観をベースとした実例問題
こういった保険よりの大問が5問出題されます。記述式です。
資産設計提案業務(日本FP協会)
- 関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング
- ファイナンシャル・プランニングのプロセス
- 顧客のファイナンス状況の分析と評価
全受験生を対象としているため試験範囲が広い実技試験です。
- お金に関する総合的なお客さんの相談をベースとした実例問題
- ファイナンシャル・プランナーとしての倫理観をベースとした実例問題
こういった問題が、マークシートで全20問出題されます。

FP3級の合格点は?
学科(きんざい・日本FP協会共通)
60点中36点以上で合格(6割で合格)
実技
個人資産相談業務(きんざい)
50点中30点以上で合格(6割で合格)
保険顧客資産相談業務(きんざい)
50点中30点以上で合格(6割で合格)
資産設計提案業務(日本FP協会)
100点中60点以上で合格(6割で合格)
FP3級の受検資格は?
- FP業務に従事している者または従事しようとしている者
とありますが、基本的に誰でも受験できるみたいです。
FP3級の次の試験日はいつ?
2020年9月13日(日)
※ 受検申し込み期限:2020年7月6日(月)~7月28日(火)
FP3級の難易度・合格率・勉強時間・テキストを教えて!
次の記事で紹介していきます。

【参考】関連リンク先
きんざい(一般社団法人 金融財政事情研究会)
- FP3級について:https://www.kinzai.or.jp/ginou/fp/3kyu/index.html
- FP技能検定 試験科目及びその範囲:https://www.kinzai.or.jp/fp/fp_specifications.html
- 受検資格と申請方法:https://www.kinzai.or.jp/ginou/fp/sikaku.html
日本FP協会
- 3級FP技能検定・2級FP技能検定 試験要綱:https://www.jafp.or.jp/exam/
- 3級 試験範囲:https://www.jafp.or.jp/exam/subjects_03/
- 受検資格(学科・実技共通):https://www.jafp.or.jp/exam/qualification/
- 資格さえとっていれば、十分でしょ…。
- ニュースはWebやSNS、テレビで十分でしょ…。
- 新聞なんて古いもの読まなくていいでしょ…。
銀行員として経済紙を読むのは、常識であり、マナーです。
銀行員は常に最新の経済・金融ニュースをインプットする必要があり、テレビやWebニュース、SNSでは十分にニュースを手に入れることができない場合があります。
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